豚肉混入ミンチ 社長、指示認める「7、8年前から」
6月22日10時17分配信 毎日新聞
北海道苫小牧市の食品加工卸会社「ミートホープ」(田中稔社長)が生産した「牛ミンチ」に豚肉を混ぜていた問題で、田中社長は21日、自ら混入を指示していたことを記者会見で認め、時期も「7、8年前からあった」と述べた。これまで自身の関与は認めず、同市内に新工場ができた05年11月以前の混入も否定していた。同社は06年7月~今年6月に北海道加ト吉以外の15社に販売した「牛ミンチ」約9万1000キロを自主回収する方針。
会見には田中社長のほか、中島正吉工場長らも出席。混入を始めたきっかけについて、田中社長は当初「中島工場長に相談された」と答えていたが、中島工場長は「社長が言ったと思う」と反論。その後、田中社長は自身が「牛肉と豚肉を合わせて作ろうか」と提案したことを明らかにした。頻度についても「時期によって違うが、毎日続けて混ぜる時もあった。2、3カ月ぐらい前までやっていた」と流れる汗をハンカチでぬぐいながら小声で答えた。
混入を始めた7、8年前は、同社が冷凍食品業者に対し販路を拡大した時期と重なる。田中社長らによると、豚肉を混ぜるとコストが1~2割安くなるため、牛肉の在庫があるのに混ぜたこともあった。「(取引先をだましていたことは)全く申し訳ないと思っている」と改めて謝罪した。
一方、中島工場長は、毎日新聞が入手した「投入原料日報」について「これを持って、製品を作る前に社長に相談に行っていた」と話した。混ぜていたことについて「消費者をだましているという意識はあった」としながらも、社長には「雲の上の人だから言えなかった」と打ち明けた。
この問題で道警苫小牧署は田中社長らから不正競争防止法違反の疑いで任意の事情聴取をしている。また、農水省は22日、JAS(日本農林規格)法に違反する事実があったとして、立ち入り検査する。【金子淳】
最終更新:6月22日10時17分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070622-00000003-maip-soci
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